ブロック要素全体をクリック領域にすることについて、ふと気になった
html5がメインストリームとなり、スマホ案件やレスポンシブ案件で、ブロック全体をクリック領域にしてほしい、と言われることが増えてきました。
もちろん自分でもそうすることも、ままあるのですが、ふと気になったのが「3D Touch(3Dタッチ)」の存在です。
タップせずにフリックすれば誤ってリンク先に遷移してしまうとうこともないわけですが、はたしてまったく気にかけずに、なんとなくクリックしやすそうだからといってブロックごとクリッカブルにしてしまってよいのでしょうか。
私たちはものを書くときにペンを使うわけですが、その持ち方や筆圧は千差万別、十人十色。同じ紙とペンを渡しても、ある人は流暢に線を走らせ、ある人は消え入りそうな線を書き、またある人はペン先を折り、紙を破るほどの線を書きます。
試しにこの思考で手元のiPhoneを触ってみたのですが、誤ってリンク先に遷移してしまうということはほとんどありませんでしたが、意図せず3D Touch(3Dタッチ)が発動してしまう、ということが何度かありました。
スマートフォンを操作する様々なシチュエーションを想像してみます。
- 駅のホームや停車中のクルマの中で急いで調べ物をする。
- 綺麗なネイルを施した女性が指の腹でメッセージを入力する。
- 料理中に濡れた手のままレシピを調べる。
- スマートフォンを手にしたばかりの子どもが喜々としてタップする。
- 年配の方が恐る恐るニュースを読んだり通販をする。
皆が一様の圧力でフリックをするのでしょうか。
もしかすると中には、思うように操作ができず、ストレスを感じるユーザーがいるかもしれません。
常々心がけているつもりのユニバーサルデザインをあらためて考え、意識するようにすべきだと感じました。
ちなみに私はこの「3D Touch(3Dタッチ)」を、ほぼまったく使っていません。むしろ現時点では煩わしいとすら思っています。
現在主流となっている4.7インチ以上のディスプレイで、普通にブラウジングやアプリ操作をしている分には、まだその恩恵が十分にあるとはまだ思えません。
もちろん、ゲームをやる人や、4インチ以下のディスプレイ、Apple Watchなどは話が違ってくるのでしょうが。
いま、他所のデザイナーが描いたデザインをコーディングしています。
クライアントの、まさに社運をかけたリニューアル案件で、微笑ましいでは済まされないほどの稚拙なデザインに内心苦笑しつつも、極力顔色に出さずに粛々と作業をしているところです。
長々と書きましたが、ディスプレイに収まらないあまりにも馬鹿でかいクリック領域に辟易としただけです。
もし最後まで読んでくれた方がいましたら、なんかすみません。